株式会社LAZARUS(ラザロ) - 大阪市中央区本町の歯科技工所株式会社LAZARUS(ラザロ) - 大阪市中央区本町の歯科技工所

ACTIVITY / 活動報告

2011-04-10 16:32:00

SJCDテクニシャンコースOB会と長谷川穂積の事

この日はSJCDテクニシャンコースのOB会でした。私はこのコースを受講した訳ではないのですが、7年ほど前にアシスタントとして参加させていただいた事があります。今回はゲストとして衛生士の土屋和子さんをお呼びしての講演会でした。いつもよりもハイジニストの参加が多く、なんか会場がちょっといい匂いがした気がしました。同じく衛生士免許を持った西村好美さんとの対談はかなり得ることが多く面白かったです。オベイドポンティックの考え方が少し変わりました。「オベイドは審美性を求めたものでなく清掃性を求めた形で、副産物として審美性がついてきたものである」という話が印象的でした。


これは歯科とは関係ない話なんですが、先日(2011/4/8)ボクサーの長谷川穂積選手のフェザー級の防衛戦がありました。残念ながら防衛には失敗してしまいました。もともと無類の格闘技好きなんですが、彼には特別な思い入れがあります。
10年以上前になりますが、三宮のとあるお店で働いていた時に、アルバイトとしてその店に入ってきたのが長谷川選手でした。ボクシングをやっているという話は聞いていましたが、当時は定時制高校の学生で、ちょっと頼りなさげで体の線も細く、どう見ても強そうに見えなかったというのが当時の印象でした。お互い格闘技とお笑いが好きだったのでとても話が合いました。
しばらくして私が先輩と大喧嘩をしてそこを辞めることになり(笑)、辞めてからもしばらく連絡は取り合っていましたが、私が酔って携帯を無くして番号を変えてから連絡することはなくなりました。

それから何年もたって2005年、私は技工士になり人生の大きな分岐点にいました。当時院内ラボに勤めていたのですが、全くセラミックを触らせてもらう事ができず、嫌気がさして他の職場を探していました。しかし、トレセンも出ていないし臨床で1本もポーセレンをやった事がない技工士にいきなりセラミックをやらせてもらえる職場なんてあるはずがありません。でも根気よく探した結果、1件だけいきなりセラミストとして迎えて頂けるラボが見つかりました。しかし、それは日本ではなくアメリカでした。色々な方から「無謀だ、行っても通用するわけがない」という意見を言われまして本当に行くべきか行かざるべきかを悩んでいる時に、長谷川選手がバンタム級の世界王者に挑戦するというニュースを聞きました。
挑むチャンピオンはウィラポンという当時最強のチャンピオンと言われた、それはそれは半端なく強い選手でした。下馬評では「勝てるわけがない」とさんざん言われていました。なんかその状況がその時の自分と重なる気がしたのを覚えています(同じレベルで話すのは失礼ですが)。もし長谷川選手が勝ったら自分もアメリカでやれそうな気がして、ちょっとだけ運命を賭けたような気持で試合を見ました。結果は見事判定勝ち!その瞬間、急に勇気がわいてきてアメリカ行きを決意しました。

しかし、渡米はしたもののアメリカに行ってもさすがにいきなり通用するわけがありません。全く経験がないまま渡米してしまいましたから・・!何をやってもうまくいかず、生活環境にも食にも嫌気がさしてかなり追いつめられた状態の時に、彼の一回目の防衛戦がありました。

 相手は同じくウィラポン。正直ベルトを獲った時の試合は「まぐれじゃないか」との声もありました。この防衛戦が彼の真価を計る試合でした。 結果は・・見事KO勝ち! またもや勇気をもらい、自分自身そこからスランプを脱出できた記憶があります。
あの三宮のときのアルバイトの気弱そうな若者にこんなに勇気をもらえるとは思っていませんでした。それからの彼の活躍ぶりはわざわざ書くまでもありません。確実に日本ボクシング史に残る選手です。

その彼がフェザー級まで2階級体重を増やして、見事にそこでもチャンピオンになり、先日の試合がフェザー級での初防衛戦だったのです。
バンタム級からフェザー級は体重にして約3.6キロ違います。ボクシングに詳しくない方は、たかが3.6キロと思われるかもしれませんが、ボクシングの世界での3.6キロはとてつもなくでかい単位なんです。大げさかもしれませんが、仮面ライダーがウルトラマンに挑むくらいの覚悟が必要なんです。それでチャンピオンになった彼は本当にすごいんです。

今回は残念ながら負けてしまいましたが、僕は一ファンとして彼のファイトをまだまだ見たいという気持ちが強いです。己の拳だけを武器に戦う男の姿はどこまでもかっこよく、どこまでも美しい。ボクサーは「勝つ」という目標だけのために食いたいものも食わず、飲みたいものも飲まず、やりたいこともやらずにひたすらストイックに自分を追いつめていくんです。本当にすごい人たちです。

今回は歯科と関係のない話を長々と書いてしまいましたが、これからも一ファンとしてずっと彼を応援していきます。全く考えにブレのない、それでいて謙虚な長谷川選手はかっこよすぎます。とりあえず、お疲れ様でした!

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