株式会社LAZARUS(ラザロ) - 大阪市中央区本町の歯科技工所株式会社LAZARUS(ラザロ) - 大阪市中央区本町の歯科技工所

ACTIVITY / 活動報告

2023-06-01 17:31:00

朝鮮戦争の歴史に触れて・「国ガチャ」とは etc・・・

 アニョハセヨ チョヌン ムラタ ラゴハムニダ。

 

 さて前回予告していた通り、今回は朝鮮戦争の歴史について書かせて頂こうと思います。 

 

 先日行ったベトナムでベトナム戦争の歴史を色々勉強してきましたが、朝鮮戦争の構図はベトナム戦争とよく似ております。 それはどちらも『ソ連(現ロシア)VSアメリカの代理戦争』という構図です。

 

朝鮮戦争は1950年6月25日に、北朝鮮が韓国に攻撃を仕掛けるという形で勃発しました。 その時にベトナム戦争と同じく北をロシアが、南をアメリカが支援するという形になります。 

 

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 さらにその後中国が北朝鮮を支援するようになり、ソ連・中国・北朝鮮VSアメリカ・韓国という「社会主義VS資本主義」の構図になります。

 

  

 

 当時アメリカの司令官だったマッカーサーは、原爆を使用して朝鮮戦争を終結させる事を主張します。 しかし当時のトルーマン米国大統領がそれを拒否してマッカーサーを解任したことによりそれは実現には至りませんでした(ちなみに韓国人の人達は、マッカーサーには「自分達を救ってくれた恩人」という感情があるとのこと)。

 

 もしその時マジで原爆が使用されていたら第三次世界大戦が勃発していた可能性もありますし、確実に日本を含めた世界の歴史が変わっていたでしょうね・・・(人類の歴史で原爆が使用されたのは2回のみで、その被害はどちらも日本)。

 

 そして長い長い休戦交渉を経て、1953年7月27日に、3年続いた朝鮮戦争は休戦となりました。

 

 ここで特筆すべきは『朝鮮戦争は休戦状態であって、決して終わった戦争ではない』という事実です。

 

 韓国と北朝鮮はまだ戦争中なわけです。

 

 第二次世界大戦下で同じように分断国家となったベトナムやドイツはすでに民族統一されていますが、朝鮮のみが依然として分断されている状態です。 朝鮮の統一が達成されなければ冷戦が終わったことにならないし、真の意味で第二次世界大戦が終わっていないと言えるわけです。

 

 実際に2010年には北朝鮮から韓国に砲撃があり、韓国兵士2名が死亡するという事件もありました。 依然として緊張状態は続いている状態です。

 

 

 ただ韓国は大統領が変わると全く違う政策になる国なので、韓国側から北朝鮮に歩み寄って和解しようとした時代もありました。

 

 金大中大統領政権下で1998年〜2008年まで行われた「太陽政策」です。 この時に韓国が北朝鮮にケソン工業団地という施設を建築し、そこで北朝鮮の人達に労働してもらって給料を払い、北朝鮮国民の生活を豊かにしようと試みた訳です(その他にも様々な形で経済的支援をおこなった)。

 

 しかし実際はその人達の給料は北朝鮮政府に奪い取られ、そのお金を北朝鮮政府はなんと核の開発費に充てていたとか・・・!!

 

 「お金とお米を送った結果、ミサイルが飛んできた」という結果になったわけです。

 

 無茶苦茶やなあ・・・。。。。 

 

 実際に太陽政策下では北朝鮮に気軽に行くことも出来たので、1000万人いると言われている「離散家族(南北分断によって離れ離れになった家族)」ですが、結構再会できた人も多かったと言われています。

 

 実際に北朝鮮ツアーも人気だったらしいのですが、2008年にツアーに参加した韓国人観光客が立ち入り禁止場所に行って、北朝鮮兵に撃たれて亡くなった事をきっかけにツアーは無くなったみたいです。

 

 現在は韓国国民は北朝鮮に行くことが出来ません。 もし行ったら3年以下の懲役になるらしいです。。。。  離散家族の方々の気持ちを思うと苦しくなりますね。。

 

 

 ちなみに日本人は北朝鮮に行くことができます。 専門のツアー会社を通して行けば、20〜30万円くらい払えば簡単に行くことができます。

https://www.silkroad-travel.com/tour/north-korea/

 

 

 しかし現地では絶対に現地のガイドと一緒じゃないと街を歩いては行けないし、行くことができる場所は限られています。 「現地の北朝鮮人のリアルな日常」は全く見れないらしいです。 要するに「自分達の見栄えの良い部分だけを見せて、都合の悪い部分は徹底的に隠す」という情報操作をしている訳です。 

 

 

 また、噂ではホテルの部屋での行動も全て監視されているとか・・・。

 

 正直、個人的にはこのツアーは興味はあるのですが・・・。。  もし強引に裏側を見ようとしたら・・・前述の韓国人観光客のようになってしまうかもしれないと思うと怖くて行けませんね。。

 

 

 というわけでっっっっ!! 今回1日オフを頂き、DMZ(非武装地帯)というところに見学に行って参りました。

 

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 DMZとは、停戦協定によって北緯38度付近で南北を分けている軍事境界線に、それぞれ2kmずつ計4kmの地域のことです。

 

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 武力衝突を防ぐため、このエリア内では武装はもちろん軍隊の駐屯や武器の配置、一般人の出入りも禁止されています。

 

 ソウルからバスで50分ほど走ったところに都羅展望台という施設があり、そこからは肉眼で北朝鮮の街を見ることができます。

 

 行った時はあいにく天気が悪かったのですが、天気の良い日は望遠鏡で見れば農作業をしている北朝鮮の農夫の姿なんかが見れたりするということです。

 

 

 遠くの方に微かに北朝鮮の街が見えました(クリックで拡大)

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 都羅展望台からすぐそばに「第3トンネル」という施設があり、そちらにも見学に行ってみました。

 

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 第3トンネルとは、休戦調停中にもかかわらず、北朝鮮が韓国をゲリラ的に攻撃するために軍事境界線の地下に作ったトンネルのことです。

 

 深さは73メートル、幅と高さは2m、全長約1.6kmで、北朝鮮兵が1時間に3万人移動できる規模だったと言われています。

 

 実際にこのトンネル内に入ってみましたが、若干閉所恐怖症の私は少し気分が悪くなりました・・。。 北朝鮮兵はこのトンネルを機械を使わず鍬のような道具で掘り進んだとか・・・。。。

 

 

 トンネル内は写真撮影は厳しく禁止されています(これは観光サイトにあった写真)。

 

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 ベトナムのクチトンネルに行った時もそうでしたが、実際に現場に行くと戦争を物凄く身近に体感したような気分になります。 これはやはり行ってみないとわからない感覚だなあと思います。

 ベトナムのレポート

 

 

 今回も日本語のガイドさんに案内して頂いたのですが、その時に興味のあった「兵役」について色々聞いてみました。 すると私の知らないことをたくさん聞くことができました。

 

 BTSの人でも徴兵されたりと非常に話題にもなっていましたが、大体の人は大学に進学して1年は大学生活を楽しみ、2年から休学して18ヶ月兵役に行くということでした。 「嫌なことは早めに終わらそう」ということなんでしょう。

 

 ちなみに、正当な理由なく兵役に行かなかった場合は、その後韓国国内で就職することができなくなるらしく、まさしく「社会的抹殺」という状態になるとのこと。。

 

 ちなみに正当な理由とは、病気や心身に障害を抱える場合や、オリンピックなどで好成績を残した場合などらしいです。

 

 なので、兵役前のオリンピアンはメダルがかかった時の試合なんかは目が尋常じゃないくらい血走るとのこと。

 

 言い換えれば、それほど「行きたくないもの」ということなんだと思います。

 

 兵役のない日本人なんかは「めちゃくちゃ大変やなあ・・」と思いますが、それでもガイドさん(60代)の旦那さんの時代は倍の36ヶ月兵役があったとのことなので、今の韓国人男性はまだ恵まれているのだとか・・・・。

 

 しかしもっと話を進めていくと、驚愕の事実を知ることになりました。

 

 北朝鮮にも兵役があるのですが、

 

 その期間なんと10年・・・・・。。。。。 

 

 しかも北朝鮮は女性にも兵役があり、その期間7年・・・・。。。。

 

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 人生の一番キラキラした10代後半〜20代後半を軍隊の施設で過ごすことになるわけです。 考えただけでも胸が痛くなります。

 

 韓国の兵役は、有給休暇のように結構自由に休暇を取れるらしいのですが、北朝鮮ではほぼ休暇は無いとのこと(あるにはあるが、まともに実施されることはまずないらしい)。

 

 北朝鮮は食糧不足国家なので、肉はほんのたまにしか出ず、普段は白米があまりないのでトウモロコシご飯と、おかずはたくあんと白菜キムチのみ・・・。。。

 

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 しかも北朝鮮の兵役時の給料は、年収150円程度とのこと。 150万円ではなく、150円ですよ・・・・・??!!

 

 軍隊ではよくあるイジメがやはり北朝鮮でも横行しているらしく、若者たちは上官にいじめられないようにその150円を集めて上納金のように上官に渡すのが当たり前になっているとのこと。。

 

 一番の被害者は北朝鮮の国民なのかもしれません。

 

 彼ら(韓国・北朝鮮)にとっては兵役は「国民の義務」であり、拒否すると懲役刑になるんです。

 

 こう聞けば、兵役義務の無い日本人は本当に恵まれているとしか思えないですね・・。

 

 ただ忘れている人が多いですが、日本人にも日本国民としての義務があります。

 

 そう「教育・納税・勤労」です。 

 

 しかしちょっと嫌なことがあって仕事を辞めて、健康なのに仕事しなくなったとしても、義務違反ということで罰せられることなんてありません。

 

 でも昔から日本人がこうだった訳ではありません。 私の祖父の時代の日本人は、ある日突然兵隊として徴収がかかり、有無を言わさず国のために敵陣に片道の燃料だけを入れた戦闘機で特攻しないといけない時代もあったわけです。

 

 何かあればすぐ「仕事しんどい!! 全然面白くない!! やりたい仕事させてもらえん!! 上司・社長に怒られた!! ハラスメントされた!! メンタルやられた!!」と騒げる現代の日本は、本当に平和な国なんだと感じざるを得ません。

 

 

 

 「親ガチャ」「上司ガチャ」でハズレを引いたと不満を言うのも分かりますが、我々日本人は「国ガチャ」ではみんな当たりを引いているということをもっと実感すべきでは無いでしょうか?

 

 いつも海外に行けば行くほど日本の素晴らしさを痛感するばかりです。

 

 

 日本は第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けましたが、戦後恐ろしいスピードで復興を遂げました。

 

 ただ、その脅威的な復興の影には朝鮮戦争があると言われています。 非常に皮肉な話ですが、韓国を支援したアメリカからの武器の発注量が凄まじく、これによって日本に「朝鮮特需」とわれる好景気が巻き起こり、一気に復興したという歴史があります。

 

 

 韓国には10回以上行ったことがありましたが、今回は初めて歴史を感じる場所に行き、かなり色んなことを感じた韓国視察でした。

 

 

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